間を上手に使おう!3〜クラシック音楽の持つ力

 

忙しい現代社会の中で、心身ともに、

健康にバランスのとれた日々を送るためには、

「間」を上手に生かす事が大切です。

 

雲を眺める事が、無意識のうちに私たちに及ぼす影響には、

大変驚かされると同時に、自然と人とのつながりを感じる時、

人間もまた、「自然の一部なのだな」と改めて実感させられます。

 

雲や自然が人に与えてくれるのと同じような力を、

実は「クラシック音楽」も持っているのです。

 雲の次は、「クラシック?」と思われるかもしれません。

一見、何の関係もないように思われる事に、

一体、どのようなつながりがあるのでしょうか?

 

私たちは、クラシック音楽を聴いたり、

ピアノ等の楽器を演奏する時にも、リラックスしたり、

わくわくしたり、心が解き放されるような気持ちに

なったりするものです。

 

人がリラックスする時には、右脳の働きが活性化して、

α波を誘発する事がわかりましたが

(「間を上手に使おう!2」を参照)、

このα波を誘発しやすいのが、1/fゆらぎと呼ばれる現象です。

この現象は、そよ風川のせせらぎ、海の波などの自然界や、

人間の鼓動脈拍の変動など人の体が持つリズムの中に

広く存在しています。

 

 クラシック音楽には、この1/fゆらぎを持つ曲がとても多いのです。

つまり、限りなく自然に近い音楽と言えるでしょう。

だからこそ、クラシック音楽を聴く事で人は安定するのでしょう。

クラシック音楽の作曲家達が、意識してそのような音楽を

作ったとは思えませんが、

そもそも、音楽が、自然界に存在している音から

生まれたと考えると、自然と同じ現象を持っていたとしても

不思議ではありませんよね。

クラシック音楽は、

「自然から生まれた音楽を、人がさらに発展させ、

洗練させ、進化させて、より人の暮らしに近づけたもの」

なのかもしれません。

楽器を演奏する事が人を癒してくれるのも、

楽器がもともとは自然にあるものを材料として作られ、

自然の音を持っているからでしょう。

楽器を演奏する事で、

「自然と一体になるような気持ち」が生まれ、

聴くよりももっと直接的に音楽につながる事が

できるのではないでしょうか?

 

このように、クラシック音楽には、

人間の存在の根本に深く影響を与える力

ある事を考えると、

決して特別なものでも別世界のものでもなく、

クラシック音楽と共に過ごすひとときは、

人が生きていく上で必要な、

日々の暮らしの中に自然に寄り添う

美しい「間」であると思います。